有名企業のマーケティング成功例&炎上事例20選|ヒットの裏側から学ぶSNS戦略
目次
配信日: 2026年9月13日(日)
テーマ:🔥マーケティング×炎上の雑学
この記事では、朝のInstagramライブの内容を分かりやすくまとめた解説資料(ホワイトペーパー)を、そのまま掲載しています。 配信を見逃した方や、文字で読みたい方に、参考にしていただけるとうれしいです。
この記事は、2026年9月15日noteに投稿したものです。
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🌹赤髪が話した主な内容
- 身近なヒット商品には、消費者の意外な使い方や、日常の観察から生まれたものがある
- 商品名には、人の名前や食感など、親しみやすい由来を持つものがある
- 商品の機能だけでなく、顧客へのメッセージや見せ方も、選ばれる理由になる
- よい意図で発信しても、発信者の立場や言葉の選び方によって、批判につながることがある
- リポストする画像も、出典や背景を確認することが大切
- 味やパッケージ、ロゴには、顧客が積み重ねてきた愛着がある
- 参加型のSNS企画には、企業が期待したものとは異なる投稿が集まることもある
- 誠実な姿勢に加え、SNSの特性や過去の炎上事例を学ぶ必要がある
概要
身近な商品の誕生秘話やネーミング、広告の工夫、企業の炎上事例を紹介しました。企業の意図と消費者の受け取り方の違いから、顧客理解と炎上対策の大切さを考えました。
身近な商品の誕生秘話
① サランラップ:軍用品を守るフィルムから食品包装へ
サランラップの原点は、銃や弾丸などを湿気から守るために使われていたフィルムにある。
そのフィルムが食品包装へと広がるきっかけの一つになったのが、製造元の職員の妻たちが、レタスを包んでピクニックに持っていったことだった。当事者のサラさんとアンさんという2人の名前が、サランという名称の由来にもなっている。
軍用品の包装に使われていた素材が、使う場面を変えることで、暮らしに欠かせない商品になった。
② クリネックス:化粧落としから鼻をかむティッシュへ
クリネックスは、もともとコールドクリーム(化粧落とし)を拭き取るための商品として登場した。
しかし、消費者の中には、鼻をかむために使う人がいた。企業はその使い方に着目し、商品の主な用途として打ち出すようになった。
商品をつくるのは企業でも、その価値や使い道を広げたのは消費者だった。
③ カップヌードル:海外で見た食べ方が開発のヒントに
安藤百福氏は、アメリカでチキンラーメンを小さく割り、紙コップに入れてお湯を注ぎ、フォークで食べる姿を目にした。
日本とは異なる食べ方が、カップヌードルの開発につながるヒントになった。
自分たちの当たり前とは違う文化や習慣に触れることで、新しい商品の発想が生まれる。海外を見ることは、日本での仕事や商品づくりにも役立つ。
商品名や販売方法にも物語がある
① じゃがりこ:おいしそうに食べる人の名前から
じゃがりこの名前は、開発担当者の友人である、りかこさんに由来する。
試作品をおいしそうに食べる姿から、じゃがいもとりかこさんの名前を組み合わせ、じゃがりこという名称になった。
② ポッキー:食べたときの音が名前に
ポッキーは、食べたときの「ポッキン」という音が名前の由来になっている。
原材料や機能だけでなく、食べるときの音や食感も、商品の特徴を伝える要素になる。
③ ダイソー:現場の忙しさから生まれた均一価格
ダイソーの100円均一は、創業期の移動販売で、商品ごとの値付けや計算に手が回らないほど忙しくなり、価格を統一したことがきっかけとされる。
現場で仕事を回すための工夫が、わかりやすい販売の仕組みにつながった。日々の業務で感じる不便や手間には、事業を変えるヒントがある。
④ 亀田の柿の種:消費者投票で定番の比率を見直す
亀田製菓は、柿の種とピーナッツの好みの比率を尋ねる投票を実施。25万票を超える応募の中で最も支持された7対3を採用し、2020年に対象商品の重量比を6対4から変更した。亀田製菓の発表
長く続いてきた商品の仕様でも、消費者の声を聞くことで見直す余地がある。企業の当たり前を、顧客と一緒に考え直した例である。
伝える価値や見せ方で、商品の印象は変わる
① Netflix:同じ作品でも、相手に合わせて入口を変える
Netflixは、視聴者の好みに合わせて、同じ作品でも異なるサムネイルを表示する仕組みを取り入れている。
コメディーを好む人には、その魅力が伝わる画像を。恋愛作品を好む人には、恋愛の要素が伝わる画像を見せる。Netflixの解説
一つの作品にも、複数の魅力がある。誰に届けたいのかによって、最初に見せる部分を変えるという考え方である。
② ロレアル:使う人自身の価値を肯定する
ロレアルが1971年に打ち出した「私にはその価値がある」というコピーは、使う女性自身の価値を肯定するメッセージだった。このコピーを打ち出し、商品は大ヒットした。ロレアルの解説
髪を美しくする機能だけでなく、自分のために商品を選ぶ気持ちにも働きかけ、成功した。
③ MINISO:日本らしさをブランドの印象に取り入れる
中国発の雑貨ブランドMINISOは、かつて日本を連想させる店づくりや表現を取り入れて展開していた。商品そのものに加え、国や文化に対して人が持つイメージも、ブランドの受け取られ方に関わる。
④ コカ・コーラ:サンタクロースのイメージを広める
赤い服を着た、ふくよかなサンタクロースは、コカ・コーラが初めて生み出したものではない。コカ・コーラは広告でサンタクロースを繰り返し描き、そのイメージの定着に大きく貢献した。
広告には、商品の存在を知らせるだけでなく、人々が思い浮かべるイメージを長い時間をかけて育てる力もある。
炎上事例|よい意図で発信したつもりが…
① PayPal:便利さを伝える広告が、子どもの夢を壊すと批判された
PayPalは、クリスマスプレゼントをオンラインで購入する便利さを伝える広告をイギリスで放送した。
ところが、親がプレゼントを買っていると子どもにわかってしまい、サンタクロースへの信頼を損なうという批判が集まった。その後、広告の放送時間を夜9時以降に変更する対応を取った。当時の報道
② チェース銀行:節約の助言が、説教として受け取られる
チェース銀行は、自宅でコーヒーを入れるなどの節約を勧める投稿を行った。しかし、残高が少ない顧客をからかうような表現が、生活に苦しむ人への配慮に欠けるとして批判された。当時の報道
同じ節約の話でも、誰が、どの立場から、どのように伝えるかで印象は変わる。役立つ助言のつもりでも、相手を責める言い方になっていないかを考えることが大切である。
③ バーガーキング:支援の意図より、最初の一文が広がる
バーガーキングは、女性の料理人を支援する奨学金制度を知らせる際、最初の投稿に「女性は台所にいるべきだ」という意味の表現を使った。
続く投稿で支援の意図を説明したものの、最初の一文が性差別的だと批判され、削除と謝罪に至った。当時の報道
SNSでは、複数の投稿が必ず順番どおりに読まれるとは限らない。後の説明を読めば伝わると考えず、一つの投稿だけを見た人にどう届くかを確認しよう。
炎上事例|リポストする画像も、背景まで確認する
① アメリカンアパレル:雲のように見えた画像は事故の煙だった
アメリカンアパレルは、雲のように見える画像をリポストし、批判を受けた。
その画像は、1986年に起きたスペースシャトル・チャレンジャー号の事故による煙だった。企業は、担当者が背景を知らずに共有したと説明し、謝罪した。当時の報道
見た目がきれい、面白いという印象だけでは、画像の意味を判断できない。切り取られた一場面の外に、重要な文脈があることもある。
いいねやフォローも、発信の一部として見られる
SNSでは、自分が書いた投稿だけでなく、何を共有し、誰をフォローし、どの投稿に反応したかも見られている。
企業や人前で活動する人の場合、その行動が、特定の意見への賛同や関係性を示すものとして受け取られることもある。
リポストする前に、元の投稿や画像の出典、使われている言葉の背景まで確認したい。
炎上事例|商品を変えるときは要注意
① トロピカーナ:見慣れたパッケージは、商品を選ぶ手がかり
トロピカーナは、パッケージを大きく変更した後、売上が落ち、元のデザインに戻した。
顧客の中には、新しいパッケージを見ても、いつも買っていた商品だと認識できない人がいた。事例の解説
パッケージは、商品を包むものにとどまらない。店頭で見つけ、安心して選ぶための手がかりでもある。
② スターバックス:シンプルなカップが、文化的な意味を持つ
スターバックスは2015年、ホリデーシーズンのカップを、装飾を抑えた赤いデザインにした。
すると、一部からクリスマスを軽視しているという批判が起きた。当時の報道
企業にとってはデザインの変更でも、顧客にとっては季節の楽しみや文化の象徴に関わることがある。
③ GAP:長く親しまれたロゴを変える難しさ
GAPは2010年にロゴを変更したが、従来のデザインを求める声が集まり、元に戻した。
企業が新しさを打ち出そうとしても、顧客が同じ変化を求めているとは限らない。ロゴには、長く接してきた人たちの記憶や親しみが積み重なっている。
④ コカ・コーラ:試飲の評価だけでは、愛着を測れない
コカ・コーラは、試飲調査で好まれた新しい味へ変更したものの、従来の味を求める強い反発を受けた。その後、元の味を復活させた。コカ・コーラの解説
おいしさの評価と、慣れ親しんだ商品をこれからも飲みたいという気持ちは、同じではない。
商品を変えるときは、機能や品質の比較に加え、その商品が顧客の暮らしの中でどのような存在になっているかを考える必要がある。
炎上事例|参加型企画は、期待どおりにならない場合も
① マクドナルド:思い出を募ったら、不満も集まった
マクドナルドは、体験談を投稿してもらうために、SNSで「#McDStories」というハッシュタグを使った企画を行った。
しかし、企業が期待した好意的な思い出に加え、不満や批判、皮肉を込めた投稿も集まった。告知の広告を止めても、利用者による投稿は続いた。
誰でも参加できる企画には、企業が望む声だけが集まるわけではない。一度広がったハッシュタグを、企業側の判断だけで止めることも難しい。
企画を考える段階で、好意的な反応以外に、どのような使われ方があり得るかも想像しておこう。
炎上事例|企画名は、略称や歴史的な意味まで確認する
① クリスピー・クリーム:イベントの略称が差別団体と重なる
クリスピー・クリームのイギリスの店舗は、子ども向けイベント「Krispy Kreme Klub」を、「KKK Wednesdays」という略称で告知した。
しかし、KKKはアメリカの白人至上主義団体を指す名称でもある。批判を受け、企業は謝罪し、イベント名を変更するとした。当時の報道
企画名を略しただけのつもりでも、別の意味に受け取られることがある。名前をつけるときは、響きや覚えやすさに加え、略称や歴史・文化的な背景まで調べることが大切である。
まとめ
マーケティングの事例と炎上事例から見えてくるのは、消費者の感じ方を理解することの大切さである。
意外な使い方に気づけば、新しい商品が生まれる。相手の関心に合わせて見せ方を変えれば、魅力が伝わりやすくなる。一方で、立場や言葉、愛着への配慮が足りなければ、よい意図でも批判につながることがある。
自分の発信や企画についても、次の視点で考えてみよう。
- この言葉を、自分の立場から伝えるとどう受け取られるか
- 一つの投稿や画像だけを見ても、意図が伝わるか
- 共有する情報の出典や背景を確認できているか
- 変更によって、顧客が親しんできたものを失わないか
- 期待していない反応や使われ方も考えられているか
誠実な姿勢を持って、SNSについて学び、相手への理解を深めていこう。
配信者:赤髪

SNS戦略家13年目。上場企業を含む1,500社以上のSNS運用を支援。現在は、NYにある美術館のSNS運用を統括。
2022年より、SNSを活用した集客・ビジネス構築を学べる「SNS ACADEMY」主宰。累計生徒数は826名。
(なお、2025年末にて新規生徒受け入れを終了。赤髪による個別コンサル・サービスは完全終了しています)
要約:MARI / ライター

元LINEの企業広報。広報歴15年。IT企業や通販企業で社外・社内・SDGs推進と幅広く広報業務に携わり、管理職も経験。現在はフリーランスとして、企業や個人事業主の広報支援およびライティング業務を行う。
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